あらすじ
終戦から2ヶ月後の1945年10月。
大森中尉らは大陸を走る列車に揺られていた。
行先は極寒の地シベリア。
大森をはじめとする日本兵たちはそこで過酷な労働を強いられる事となる。
やがて多くの者たちが飢えと寒さに命を落とし、その中で多くの者たちが互いに約束を交わした。
『必ずダモイ(帰還)を果たす。』
時は過ぎ、彼らの約束の果てに待つものとは…
シベリア抑留と舞鶴
第二次世界大戦の終結後、ソ連軍に投降した多くの日本兵や一部の民間人は、「トウキョウダモイ」(東京へ返してやる)と言われましたが、実際には日本へ送還されることなく、シベリアをはじめとするソ連領地内へ強制連行されました。
その後強制収容所(ラーゲリ)での生活を余儀なくされ、マイナス30度を下回る厳しい環境で強制労働を強いられ、衛生環境や食料事情も悪く、多くの人が飢えや病気によって命を落としました。
そんな過酷な状況にいた人々の速やかな帰国を実現するため、軍港だった舞鶴は、昭和25年以降は国内唯一の引揚港として、昭和33年9月7日の最終船まで実に13年間にわたり、約66万人の引揚者と1万6269柱の遺骨を受け入れました。(舞鶴引揚記念館HP参照)